古民家再生工事完成<足利市>
お客さまのご要望
屋根の葺き替え工事から大掛かりなリフォームは四十数年ぶり。
襖や障子で仕切られている、田の字型の住宅には壁面が極端に少ない。
家具を置くにも、テレビを置くにも障子や襖を塞ぐ形になっていた。
コンセント、スイッチの付け場所が欲しい。
ポイント
幾たびもの増築・改築・修繕を経てきた事でしょう。今回の工事は大掛かりなものです。約60坪ある床面積の半分が工事対象になります。この家の一番の特徴である魅力ある構造体(黒光した柱、梁)を現代の生活様式に合うような住まいをめざして設計・施工しました。
平成25年度住宅リフォーム支援事業 <金券は、足利市が発行する「足利市金券(輝きチケット)」です。> 申請中⇒7月末GET
お客さまの声
玄関ホールの中央に建つ柱杉丸太。長男の初節句の鯉のぼりの竿(長さ15m)を使った物です。鯉を泳がす竿が、この家を持ち上げ支える真柱に!
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施工写真この方位からのアプローチがいい!昔から辰巳玄関大吉相といわれ、家人に繁栄と祝福をもたらす最高の構えです。
平屋建て約60坪あるこの家全体のバランスにあった玄関になりました。
壁:珪藻土仕上げ
サッシ:ランマ付引違4枚建 光悦千本格子 -
玄関は約14畳あり(土間約5.5畳 板の間8.5畳)
濡れ縁調に突き出た板の間は腰かけるのに最適な高さ38cmです。これはご主人の希望の高さで接客時を考えてのこと。
土間はタイル貼り300×300 -
土間からの天井高330cm
正面の飾りつけをライティングする照明器具も
板の間の床材は檜生き節材 クリアー塗装
上がり框 檜無節150×105 -
床の間付八畳
天井:竿縁天井:杉2分3板張り 源平材
壁:既存の木小舞土塗り壁に漆喰仕上げ
障子は縦繁障子:縦組子を多く入れた障子のことです。紙を貼らず和紙入りアクリル板を仕様
畳は無地へり付わら床(本間サイズ) -
竿縁天井:杉2分3板張り 源平材
樹芯の周りを取り巻く赤っぽい部分を「芯材」といい、その色合いから「赤身」と呼ばれます。
それに対し、外側の白っぽい部分を「辺材」
または「白太」と呼ばれています。
この赤身(芯材)と白太(辺材)が混在している板などを源平といいます。
源平という言葉は、昔、源氏が白旗、平家が赤旗を掲げて戦ったことに由来しているようです。
ちょうな梁り(チョンナバリ)手斧(ちょうな)の柄の形に似た曲梁のこと。
斜面に生える樹木は雪などによって根元が曲がり、 自然の力に耐えて丈夫なのです。 -
土間の下地:メッシュ配筋、コンクリート接着剤塗
作業風景:手間の掛かる部分の作業する大工 床下を使い配線をする電気屋 -
改築時に切られた燻された八角形古梁。そしてこの梁には手斧(ちょうな)の跡がはっきりと残っていて、
それがまたいい味を醸し出しています。
この古梁は年輪の積んだ杉材で、同等材を使い追掛大栓継ぎ(おいかけだいせんつぎ)という構造継手を使い接合しました。
手斧とは柱、梁などの荒削りするための日本独特な伝統的木工道具です。
施工概要
- 所在地
- 栃木県足利市
- 工期
- 70日
- 家族構成
- 大人2人子供2人
- 築年数
- 200年
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